日本画体験教室は中学生以上であればどなたでも受講していただけます。
今回来ていただいたのは20才の学生の方でした。
いい作品ができましたので紹介させていただきます。
モチーフによって構図を検討し、麻紙ボードのサイズを選んでいただきます。
Aさんは0号を選択されたので、同じサイズのスケッチブックにまずは鉛筆で写生をしていただきます。
モチーフとして描きたいものがあればご持参いただいてもかまいませんが、今回はこちらでトルコギキョウをご用意させていただきました。モチーフは任せていただくことが多いので、季節のお花や果物を描いていただくことになります。
日本画の場合、顔料(絵の具)を膠(にかわ)で練り合わせ、絵の具として使える状態にしていきます。チューブから出して使う油彩や水彩とはちがってめんどうな作業ともいえます。しかし日本画を描く人は、この時間を大切な時間として感じている方が多いかもしれません。
絵皿に顔料を適量とり、膠を数滴落として指で練っていきます。
写生を終えたらトレーシングペーパーを使って麻紙ボードに写しとります。
墨をすり、写しとった線の上を骨書き(こつがき)していただいたあと、好きな色を用いて描いていただきます。
3時間をちょっと過ぎはしましたが、きれいな作品が仕上がりました。
ていねいな線で描かれたお花の繊細さと背景の青みがかったグレーのゆるやかな形がとてもいいですね。
東山魁夷がお好きということで、一度日本画を描いてみたかったとおっしゃっていました。
これを機に日本画にもっと親しんでいただければうれしいです。
コメントをお書きください